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「ふるさと納税」

明けましておめでとうございます。
新年にあたり、寄附金額がリセットされたこの機会に「ふるさと納税」についてのお話を少々。近年、よくテレビCM等でも見かけるようになりました「ふるさと納税」。そもそもどういった経緯で同制度が始まったのか総務省HPを確認。すると…
「多くの人が地方のふるさとで生まれ、その自治体から医療や教育等様々な住民サービスを受けて育ち、やがて進学や就職を機に生活の場を都会に移し、そこで納税を行っています。その結果、都会の自治体は税収を得ますが、自分が生まれ育った故郷の自治体には税収が入りません。そこで今は都会に住んでいても、自分を育んでくれたふるさとに自分の意思でいくらかでも納税できる制度があっても良いのではないか」ということで創設され、2008年(平成20年)5月から開始されました。
名称に「納税」という文言が入ってますが、実際には各自治体への「寄附」であり、原則自己負担額2,000円を控除した残額が所得税や住民税から控除されます。加えて寄附先の自治体から特産品等の品物が返礼されます。では寄附先として人気の自治体はどこなのでしょう。過去5年間のデータ(平成29年度~令和3年度)のランキングは以下の通りです。

(金額の単位は億円)

平成29年度 1位 泉佐野市* 135 2位 都農町    79 3位 都城市   106 全国計 3,653
平成30年度 1位 泉佐野市* 497 2位 小山町*  250 3位 高野町*  196 全国計 5,127
令和1年度 1位 泉佐野市*  184 2位 都城市   106 3位 紋別市    77 全国計 4,875
令和2年度 1位 都城市   135 2位 紋別市   133 3位 根室市   125 全国計 6,724
令和3年度 1位 紋別市   152 2位 都城市   146 3位 根室市   146 全国計 8,302

*印の自治体については、「返礼品に地場産品が含まれていない」「返礼品にギフト券類が含まれている」などの理由から一時、除外されました。とはいえ、制度創設の趣旨とは異なり、大多数の方は返礼品から寄附先を選ぶようですね…結果、居住者が多い大都市では住民税収が流出してしまい、本来居住自治体に入るはずの税収が入らない事態が発生。住民税収が減った場合は、その75%が交付税として国から補填されますが、東京23区などの不交付団体は補填の対象外であり、予算の執行に支障をきたす事例も散見されるようです。過熱する自治体間の返礼品競争に対し、総務省は「返礼品は寄附額の3割以下、かつ、地場産品」という通知を出し、各自治体もこれに従った結果、返礼品は「寄附額の3割相当の地場産品」が定着しました。なお、返礼品は所得税法上「一時所得」となりますので、他の一時所得(保険の満期金など)がある場合などは確定申告の必要がありますのでご注意を。

担当 M.M

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